東京空襲で犠牲になった方々のお名前をお寄せください ―そのお名前を読み上げ、心に刻むために―

第二次世界大戦中、1942年4月~1945年8月にかけて、東京はアメリカ軍による100回以上の空襲を受け、10万人以上が亡くなっています。1945年3月10日の下町方面を中心にした「東京大空襲」が有名ですが、4月~5月に山の手方面も4回にわたって大規模な空襲を受けました。多摩方面への空襲もおよそ40回おこなわれました。

 

毎年、3月10日を中心に犠牲者追悼の様々な集いがおこなわれていますが、「10万人以上」というあいまいな全体数が語られるだけで、一部を除いて、正確な犠牲者の数が示されることはありませんでした。ひとくくりに「10万人の犠牲者」が繰り返されるなかで、亡くなった一人ひとりの存在が軽んじられ、見えにくくなってきているように感じます。一家が全滅し、遺族さえ分からなくなってしまった犠牲者は、あと数年たつと、完全に忘れられ、歴史から消えてしまうかもしれません。戦後78年を経て、記憶の風化が一層進むことが懸念されます。

 

私たちは、せめて年1回、お名前だけでも読み上げて、犠牲者お一人おひとりの供養と追悼をおこなうべきではないかと考え、2021年から毎年3月10日の前に犠牲者のお名前を読み上げる追悼の集いを開催してきました。お一人おひとりの名前を読み上げるだけの追悼イベントですが、お一人おひとりを心に刻んで忘れず、平和を誓う活動です。

 

今年(2023年)で3回の開催を数え、読み上げる犠牲者の名簿・名前も少しずつ増えてきましたが、まだ2,000に満たない数です(2021年:410人、2022年:1,582人、2023年:1,928人)。東京都は約85,000人の犠牲者が記載された名簿を持っていますが、個人情報を理由に公開しません。そのため、私たちが個別に調べて、名簿や情報をお持ちの方に提供をお願いして、読み上げるお名前を増やしてきましたが、まだまだ少なく、全体の1/50にとどまります。

 

無差別爆撃の犠牲者は民間人が中心で、老若男女を問わず、日本人だけなく、朝鮮人・中国人・アメリカ人も含まれていました。それらの犠牲者名簿を提供いただき、そのお名前を声に出して読むことで、とてもひとくくりにできない、様々な犠牲のありようを学んできました。

 

来年(2024年)は3月3日(日)にイベントを開催します。ぜひ、より多くの犠牲者のお名前を読み上げ、その一人ひとりを思い起こし、心に刻みたいと考えております。

 

ご遺族の皆様、亡くなられたご家族のお名前をご提供いただけませんでしょうか

犠牲者の名前を記載した名簿や慰霊碑などについて情報のお持ちの方も、ぜひお知らせください。

また、お心当たりの友人・知人などにも、ぜひこのイベントのことを伝え広めてください。

 

 

 ご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

  • お名前をお寄せいただける方は、以下の「【開催要項】東京空襲犠牲者の名前を読み上げ、心に刻む集い・2024」「犠牲者のお名前の取り扱いについて(個人提供分)」を必ずご確認のうえ、下部PDFファイルをダウンロードいただき、「犠牲者のお名前に関する申込書・承諾書」の各欄にご記入(ご入力)ください。その後、下記連絡先に郵送・FAX・メール添付のいずれかにてお送りください。
  • イベント当日の読み上げへのご参加(リモート可)、企画・準備へのご協力(実行委員会への参画)、寄付・カンパなども受け付けております。ご希望の方は「犠牲者お名前に関する申込書・承諾書」の備考欄にご記入ください。追って詳細をお知らせいたします。

 

◆連絡先

TEL090-5406-2577(河合)

FAX03-3616-5531(原告団)

E-mailnames.of.air.raid.victims@gmail.com

 

ホームページ:https://namesofairraidvictims.jimdofree.com/

【開催要項】 東京空襲犠牲者の名前を読み上げ、心に刻む集い・2024

 

日 時 …202433日(日) 10時~17

実施方法…会場(東京大空襲・戦災資料センター)+リモート(Zoom

39日・10日ごろにYouTubeで限定公開(予定)

参加費 …無料

内 容 …挨拶(実行委員会代表:河合節子、東京大空襲・戦災資料センター館長:吉田裕)

詩の朗読(石垣りん「弔詞」ほか)

犠牲者の名前読み上げ(各種犠牲者名簿・慰霊碑、個人提供分など)

 

感想や意見の分かち合い(交流)

犠牲者の名前(個人提供分)の取り扱いについて

 

1(名前および個人情報の使用範囲)

実行委員会は、提供された名前を本イベントに限って使用します。

その際、提供者の承諾を得て、名前・ふりがな・年齢・被災地などの情報を文字データ化します。

なお、提供された名前などやそれらの文字データは、こちらも提供者の承諾を得たうえで、イベント終了後も実行委員会で保管し、次回以降のイベントでも継続して読み上げていきます。

 

2(読み上げの際の名前情報の取り扱い方)

イベントでは、犠牲者の名前を読み上げる参加者(=読み手)が、犠牲者の名前(ふりがな)・年齢(分かれば)を読み上げます(被災地は読み上げませんが、会場のモニタ画面およびZoom画面には表示されます)。

会場参加の読み手には、当日、担当部分の文字データを紙媒体に印刷して配付し、読み上げが終わったらそれを回収して、処分します。ビデオ会議システム等を通じて参加する読み手には、事前に担当部分の文字データをお知らせしておき、当日はそのデータもしくはZoomの表示画面を読み上げます。

なお、当日のZoom録画を39日・10日ごろにYouTubeで限定公開(リンクを知っている申込者のみが視聴可能)する予定です。

 

3(視聴者およびメディア取材への対応)

イベント中、名前を読み上げる様子やその際のZoom画面を視聴者が複製・録音・撮影(スクリーンショットを含む)することは禁止します。この点については、冒頭にアナウンスするなど、十分に注意を促します。YouTubeでの限定公開についても同様とします。

 

メディアについては、記者・媒体・連絡先などを把握したうえで、名前が表示された画面を撮影・使用することを認めます。ただし、名前の提供者にあらかじめ承諾を得られていない場合は取材を許可しません。

こちらのPDFファイルをダウンロードのうえ、「犠牲者のお名前に関する申込書・承諾書」の各欄にご記入(ご入力)ください。その後、上記連絡先に郵送・FAX・メール添付のいずれかにてお送りください。

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東京空襲で犠牲になった方々のお名前をお寄せください.pdf
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